札幌と帯広・十勝管内を1日10往復結ぶ都市間高速バス「ポテトライナー」。座席は指定席の完全予約制。料金は、片道3770円、往復7130円で、4枚綴りの回数券、小人料金、学生割引もあります。片道約4時間とJRに比べて時間を要しますが、JRの約半分という料金のメリットも。札幌駅前バスターミナルと帯広駅バスターミナルの乗り場案内と合わせて紹介させていただきます。
ポテトライナーの基本情報
料金体系・運賃(札幌・帯広間)
料金はどのバス運行会社でも同じです。また、インターネットからの予約も同一料金です。また、北海道内の金券ショップでは、回数券綴りを格安にて販売している場合もあるので活用したいところ。
- 片道3770円
- 往復7130円
料金割引
上記の大人料金に加えて小人料金がある他、中学生以上の学生割引(学生証提示必要)、4枚綴の回数券もあるので活用できます。また、じゃらんや楽天トラベルといったインターネット予約の場合は、ポイントも貯まります。
- 小人料金(小学生以下)
- 学生割引(中学生以上) 片道3390円・往復6380円
- 回数券4枚綴り13390円(1枚あたり3348円換算)
所要時間
冬場は10分程度到着時間が遅くなります。基本的に降車場所で降りる人がいなければ素通りするので、乗車人数や降車人数次第で乗車時間・降車時間ともに早まることがあります。占冠パーキングエリア(しむかっぷ)にて10分の休憩時間があります。
- 芽室経由便 約3時間45分
- 十勝川温泉発着便 約4時間15分
- 音更経由便 約3時間40分
- 直行便 約3時間30分
走行距離
予約する便によって経由地が異なります。
- 芽室経由便 202km
- 十勝川温泉発着便 212km
- 音更経由便 205km
- 直行便 203km
予約の有無
ポテトライナーは全席指定席の予約制で事前予約が必要です。当日、空席があれば窓口で乗車券を購入できますが、乗車定員数に限りがあるので、インターネットや電話を活用して早めに予約しましょう。年末年始やお盆をはじめ、週末は予約が混み合うため深夜に到着する夜行便を含めて時間帯によって満席になります。そのため、乗車日が決まっている場合は、予約開始初日(乗車予定日の1ヶ月前)に予約しましょう。窓側など好きな席を早めに予約できるのもメリットがあります。
空席状況を確認したい場合は、「日本旅行バスぷらざ」便利。出発日と区分を選択するだけで簡単に確認できます。
ポテトライナーの車種
札幌と帯広を結ぶポテトライナーは、各バス会社の共同運行よって運行されています。
十勝バス
北海道中央バス
北都交通
北海道拓殖バス
ジェイアール北海道バス
ポテトライナーの座席(北海道中央バスの場合)
ポテトライナーを運行する各バス会社の車両によって座席配置が異なります。北都交通やジェイアール北海道バスが運行するポテトライナーは最後方のみ4列シート。また、どのバス会社も繁忙期・混雑時期の増発便の場合は4列シートのバスになる場合もあるようです。ただ、いずれも予約時に確認したほうが無難です。
北海道中央バスの座席は、20、21、22まで1人掛け3列シート、途中の23~30までは4列シートになります。座席は向かって右から1、2、3の順です。途中にトイレがあるため変則的な座席配置です。
17、18、19から若干右寄りになります。17と18の間にある通路は通れますが、真ん中の18は若干右寄りに。
20・21・22は3列。20と21の座席はさらに近づいた配置に。22はまだ完全3列。
20と21の座席には若干隙間があるため肘はあたりません。
そして、23と24、25と26は、通路を挟んで隣同士の4列配置。そして最後方の27・28・29・30はこちらも完全4列。ただ、最後列は肘掛け部分は若干の隙間があります。
ポテトライナーの乗降車方法
乗車方法
- バス停留所で待ち、発車時刻の5~10分前にポテトライナーが到着します。
- バスから運転手(交代要員含めた2人)が降りてきますので、乗車券(または乗車メールなど)を渡します。座席を照らし合わせてバスに乗ります。ネット予約の場合は、往復の場合はあらかじめ乗車券メールを2枚印刷しておくとよいでしょう。予約サイトにもよりますが、今はスマホ画面を見せるだけの場合が多いようです。
- 大きな荷物をトランクに預ける場合は、乗車時に運転手が降車場所を確認の上、引き換え用の番号札を渡されますので無くさないように保管しましょう。荷物棚はありますが、そんなに広くないのでかさばる荷物は預けたほうが無難です。
降車方法
- あらかじめ、交代要員含めたバス運転手・乗務員が降車場所を把握していますが、降車場所の変更がないかを車内アナウンスで確認してくれます。
- 荷物を預けた場合は、番号札と引き換えに荷物を返却してもらいます。
ポテトライナーの座席装備
座席
バスの長時間を戦い抜くための、北海道中央バスの装備品はこんな感じです。
座席の主な装備
- マルチステレオ
- 開閉式フッドレスト
- リクライニングレバー
- 肘掛昇降レバー
- 肘掛内蔵式テーブル
- レグレスト繰出しレバー
- ドリンクホルダー
車内の主な装備
- 毛布
- TVモニター(チャンネルは変更できません)
- 無料Wi-Fi
- 化粧室
- おしぼり
座席装備の案内
シートポケットはこんな感じ。ヘッドホンやエチケット袋などかあります。スリッパもあります。
化粧室(トイレ)
道東自動車道(道東道)の占冠パーキングエリアでは10分ほどのトイレ休憩があります。札幌から占冠パーキングエリアまでは2時間ほど。帯広から占冠パーキングエリアまでも同じく1時間半ほど。車内真ん中あたりにあります。段差や扉開閉する際の頭上にも注意しましょう。トイレは洋式。
高速バスWi-Fi(無料)
札幌駅から帯広市までの間、乗車時間は約4時間。そんな長い乗車時間を、手持ちのスマホやタブレットからバス車内で利用できる無料Wi-Fiに接続しましょう。通常のキャリアの電波は、道東道の高速道路上では接続できない箇所がありますが、このバスWi-Fiは、トンネル内を含め途切れることなくほぼ全ての箇所でアクセス可能です。パケット通信料も節約できます。接続時間は1接続で240分(4時間)、1日6回まで接続可能。
十勝バス
SSID OBIHIRO_FREE_Wi-Fi
北海道中央バス
SSID .Wi-Fi_BUS
各座席のシートポケットには、接続方法が書かれたマニュアルもあります。
マルチステレオ・テレビモニター
車内にはテレビモニターが前と真ん中に2台あり、基本的にどの座席からも見えます。ただ、受信状況から途中からテレビ放映からDVD放映に変わり、再度テレビ放映に切り替わります。写真は後方座席から。
座席にあるマルチステレオは、上から、プログラムセクレター、ボリューム調整ダイヤル、ヘッドホン端子となります。北海道中央バスにはありませんが、北都交通のポテトライナー号の車両によっては充電ができるUSB端子もあるようです。
ヘッドホンがあるので、イヤホン端子に差し込んで利用しましょう。
開閉式フットレスト・レグレスト
長時間なので靴を脱ぎたいという方には、フットレストも便利です。スリッパもあります。リクライニングを使う場合は、後ろの方に一声かけましょう。レグレストと併用すると楽です。
バスの乗車地と降車地
札幌駅前バスターミナル
JR札幌駅直結の札幌駅前バスターミナル。乗り場・降り場それぞれ一緒です。
ポテトライナーの乗降場所となる16番乗り場。付近には係員がいます。
16番乗り場は、帯広・函館・富良野の高速バス乗り場となっています。黄・青・赤の3色あり、行き先に合わせて並びます。
3色の枠はこんな感じ。赤色は常に富良野行き専用で、黄色と青色は帯広と函館兼用です。黄色が先着便で、行った後は、係の方が青色と黄色の行き先札を入替えるので、それに合わせて黄色枠にずれる感じ。ただ、帯広や函館は予約制なので早く並んでも遅く並んでもそんなに変わりません。
16番乗り場の付近には、中央バス案内所があります。
16番乗り場横には、ESTA(エスタ)にへと続く階段があります。トイレや中央バス定期観光窓口があります。
階段を上がると2階部分はこんな感じ。乗り場付近は冬は寒いのでこちらで待つ方が多い。ここには、カフェテラスコゼットがあり、8:00~21:00まで開いています。
2階部分のビックカメラの出入口もあります。
自動販売機とコインロッカーがあります。付近にすぐ行けるようなコンビニがないので、飲み物を買っていない場合はここが最寄りです。コインロッカーと公衆電話もあります。
また、JRタワー地下のAPIA(アピア)を抜けて札幌駅前バスターミナルに行くことができます。はじめての場合は地下からの方が行きやすいでしょう。地下のJRタワーアピアを抜けて、ESTA(エスタ)入口付近に、
1~6のバス乗り場へと続く階段
7~12のバス乗り場へと続く階段
13~18のバス乗り場へと続く階段
各乗り場の番号と一覧。
札幌駅前バスターミナル乗り場の案内図。
札幌駅周辺バス乗り場の案内図。
帯広駅バスターミナル
帯広駅バスターミナルのバス待合所には、自動販売機や公衆電話、トイレなどがあります。
ポテトライナー乗車場所。待合所からすぐです。
JR帯広駅は目の前です。
帯広駅周辺の地図。周辺には豚丼のお店が沢山あります。
ポテトライナーのワンポイントアドバイス
札幌市内は渋滞あり。場合によっては地下鉄大谷地駅を活用。
帯広から札幌に向かう場合、冬期や夕方・夜間などの時間によっては札幌南インターチェンジを降りてから、札幌市内は渋滞していて、最終の札幌駅到着が遅れる車内アナウンスが流れました。札幌駅前バスターミナルで降車予定の場合でも、最初のバス降車地である大谷地駅(おおやちえき)で降りる事も可能というアナウンスもありました。実際、札幌駅から大谷地駅に変更して途中で降りる人が多くいました。
尚、大谷地駅から大通駅までは地下鉄東西線を使い約16分。さっぽろ駅までは南北線に乗り換えて約2分ほど。ホテルに行くなど札幌駅まで行く必要がない場合は、地下歩行空間を使って歩くのもひとつです。
【参考】
週末の金曜日、帯広駅発・札幌駅着でポテトライナーに乗車した際は、帯広駅14:30発・札幌駅18:25着の予定でしたが、大谷地駅には18:10(通常17:52)、最終札幌駅着は19:00でした。遅れて到着しましたが、札幌南インターチェンジを降りてから、無線でやり取りして、どれだけ渋滞しているか、どれくらい遅れるか、急いでいる場合は大谷地駅で降りる事ができるなど、随時アナウンスしてくれたので安心できました。さすがプロでした。
座席希望は早めに予約。
ネット予約の場合、座席指定は基本的にできません。ただ、ネット予約でも基本的に窓側から順に埋まっていくそうです。また、窓側希望の場合や2人で隣同士(後方座席)を希望する場合は電話予約や窓口が融通が利きやすくがオススメ。
週末・繁忙期は混雑する高速バス。
週末の金曜日・土曜日・日曜日は高速バスは混み合います。また、各種イベント開催や受験シーズンなども混み合います。予定が決まったら早めに予約しましょう。
便利グッズを用意。
バス旅の長い時間を過ごすためには便利グッズを活用しましょう。
- モバイルバッテリー(運行バス会社によりUSB端子の有無あり)
- 耳栓(特に夜間は寝る方が多いので必須)
- アイマスク(眩しさ半減のためにも)
- 飲食品(占冠パーキングエリアには飲料自動販売機のみ)
- 乗り物酔い対策(薬や飴など)
- ヘッドホン(備え付けのものはありますが簡易的なのでお持ちの場合はあると便利)
飲料品は事前に用意。
札幌と帯広の中間地点となる休憩場所の占冠パーキングエリアには、自動販売機があります。夏場など時期や時間帯によっては売店が開いていることも。車内で飲食される方は多いようです。
ポテトライナーで覚えておきたい地名
- 札幌駅とさっぽろ駅
札幌駅はJR北海道の駅、さっぽろ駅は札幌市営地下鉄の駅。 - 大谷地駅(おおやちえき)
札幌市厚別区大谷地東3丁目にある札幌市営地下鉄東西線の地下鉄駅で、大谷地バスターミナルがあります。札幌中心部の大通駅までは地下鉄で約16分ほど。 - 南郷(なんごう)
- 時計台前(とけいだいまえ)
- 道東自動車道(どうとうじどうしゃどう) = 道東道(どうとうどう)
- 占冠パーキングエリア(しむかっぷ)
道東自動車道(道東道)にあるポテトライナーの休憩場所として使われるパーキングエリア。略して、占冠PAとも。 - 清水(しみず)
- 御影(みかげ)
- 芽室(めむろ)
- 西帯広(にしおびひろ)
- 音更大通(おとふけおおどおり)
- 木野大通(きのおおどおり)
- 十勝川温泉(とかちがわおんせん)
ポテトライナーの注意事項
- 運行するバス会社によって座席配置が異なります。インターネットで3列シート1人掛けとなっていても、途中(後方)からもしくは最後部が4列になります。
- お盆や年末年始などの繁忙期は、増発便(増便車)があり、トイレのない4列シート(2人掛け)の車両の場合があります。また、増発便はバスWi-Fiが使えない場合がほとんど。日程が決まったら早めに予約して増発便でない1号車を狙いましょう。
ポテトライナーの予約方法
電話・バス会社窓口で予約・購入
ターミナル窓口で乗車券を購入できます。購入の際は予約番号または氏名・乗車路線・乗車日を窓口の方に伝えます。尚、電話予約後、コンビニエンスストアでも乗車券を購入する事ができます。
- 中央バス予約センター 予約受付7:30~18:00
TEL:011-231-0600 - 中央バス大谷地案内所 予約受付7:50~18:00
TEL:011-891-6388 - 帯広駅バスターミナル札幌線予約センター 予約受付7:00~19:15
TEL:0155-23-3489
コンビニエンスストアで予約・購入
ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンの専用端末で予約して引換券を発行し、レジで支払います。購入は始発停留所発車時刻の1時間前です。
インターネットで予約・購入
発車オ~ライネット
受付時間 5:00~翌2:00
ネットで予約・購入が可能です。クレジットカードが必要です。バスぷらざの予約・購入は始発地発車時刻の3時間前まで。
日本旅行バスぷらざ
http://bus.nta.co.jp/route/potatoliner-obihiro-sapporo
受付時間 5:00~翌2:00
予約後、バスターミナル窓口、上記コンビニで購入。
JTB
受付時間 6:00~22:59
予約後、上記コンビニで購入。
じゃらんねっと
受付時間 24時間
ネットで予約・購入が可能です。クレジットカードが必要です。
楽天トラベル
https://travel.rakuten.co.jp/bus/
受付時間 24時間
当日予約もOKで、3ヵ月先まで販売中。お得に使えるクーポンもあり。
じゃらんねっとで予約した場合の例
私はじゃらんねっとで予約しました。予約後すぐに「申込受付のお知らせ」が届き、料金決済をすると、「【重要】北海道中央バス株式会社 乗車券メール(じゃらんne)」という件名のメールが届き、号車名、運行バス会社、乗車日時、座席番号、乗車地、降車地、予約番号、じゃらん管理番号が記載されています。往復予約した場合は、このメールに往路・復路が一緒に記載されています。
この2通目の乗車券メールが「高速バス乗車券」となり、乗車時に必要となります。乗車する際に、バス乗務員にメールの画面提示が必要です。パソコンで予約してパソコンのメールに届いた場合は、メールを印刷したものを渡してもOKです。往復で予約した場合は、往路乗車券で1部、復路乗車券で1部、合計2部の印刷が必要です。1通目の「申込受付のお知らせ」の件名のメールでは乗車できませんので注意が必要です。
ポテトライナー関連サイト
運行バス会社公式(時刻表含む)
北海道中央バス
https://www.chuo-bus.co.jp/highway/index.cgi?ope=rsv&n=2
北都交通
https://www.hokto.co.jp/b_obihiro.htm
北海道拓殖バス
https://www.takubus.com/都市間高速バス/ポテトライナーページ/
十勝バス
https://www.tokachibus.jp/highway/
ジェイアール北海道バス